タイトル：桶狭間で死ぬ義元
著者：白蔵 盈太
評価：★★★★★
読者アンバサダーで読ませていただきました。
これを読む前はちょっと不安でした。不安半分、楽しみ半分という感じです。
初読みの作家さんでしたので、もし好みのタイプじゃなかったらどうしよう……と思っていました（読んでみて好きじゃない本は感想を載せないようにしているので(;^_^A）
でも、その心配は完全に杞憂でした。ものすごく面白かったです。集中しすぎて時間を忘れるほどに。
歴史系の小説も好きなのですが、私が読むのはどちらかというと戦国時代末から江戸時代初期までの話が多いので今川義元にしても、織田信長や徳川家康の話を読んだときに出てきた、ような気がする程度の認識でした。
なので、読み始めた当初、今川義元の印象が自分が持っていたイメージとだいぶ違うので、不思議に思っていました。なんていうか、もっと武骨な武将のイメージでしたが、どちらかというと文学少年の雰囲気で、ちょっとびっくりしました。でも、いろいろな失敗を経て、経験を経て、そして、家族や家臣とぶつかりながら成長していく様子が様々と描かれていて、だんだんと私がイメージしていた今川義元になってきて、すごい成長しているな、という感じでした。
そして、私がよく読む話の時代より前なのだ、ということに初めはちょっと戸惑いました。信長や家康も出てくるけれど、どちらかというとメインはその親の世代でした。武田信玄とかは途中からよく出てきていましたが、初め武田って見て、武田信玄を思い浮かべて、読んでいるうちに「父親か！！」と思った場面も。考えてみれば、年齢的にも父親なのは当たり前なのですけど(^^♪
初読みの作家さんは毎回緊張します。でも、同時にとても楽しみです。
今回は好みのタイプでした。この方の本、集めて読んでみたいな、と思います（こうやって、積読本が増えていくのだな……(;^_^A
