徒然なるままに

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望月のあと 覚書源氏物語『若菜』 平安推理絵巻 (創元推理文庫)

タイトル:望月のあと 覚書源氏物語『若菜』 平安推理絵巻 (創元推理文庫)

著者:森谷 明子

 

先日読んだ紫式部の話の続編。でも……順番間違えた。いや、めちゃくちゃ面白かったんだけど、二巻と三巻同時に購入して(そうすると、ポイントが多くもらえるので)、間違えて3巻から先に読んでしまいました(-_-;)

まあ、せめてもの救いは、1巻ごとに完結タイプの物語なこと、かな。たぶん多少時間は前後しますけど……

 

今回の話は、紫式部が彰子中宮に仕えているころの物語で、源氏物語の創作と絡んだ話でした。

いろいろと会ったのですが、一番面白いのは『玉鬘』にちなんだ話ですね。玉鬘って、光源氏の昔の恋人の忘れ形見で、源氏がいろいろと無茶をして手に入れようとしたのに、結局手に入らなかった女性なんですが、玉鬘が書かれているころ、道長はかつての異母妹の忘れ形見を無理やり手に入れようとしました。そして、手に入れた玉鬘を読んだとき、まるで自分とその姫(瑠璃)のことではないか、と思い込み、瑠璃を手に入れるまでを指折り待っていました。ちょうど服喪の時で、その一年が過ぎるまでは……と望んでいる彼女の望みをかなえていたのですが、その喪が明けるとき、今日こそは手に入れると意気揚々と瑠璃のもとに向かったのに……

玉鬘の話は完全に忘れていた、と思っていたのですが、読んでいるうちにうっすらと思い出してきました。よみながら、「マジか……」と思わず唖然としてもいました(^^♪

もう一つは「若菜」に沿った物語ではありますが、とりあえずこの本は、道長が栄光の道を手に入れるために、いろいろと画策している話でした。それを、自分が馬鹿にしている女性に鼻先でぶち壊されたことに気づいていない道長には笑えました。女性を心の中では馬鹿にしているので、自分を出し抜く頭なんて女にあるはずがない、と思ってるのがありありと伝わってきました。

 

順番が前後してしまいましたが、次は『白の祝宴』を読む予定です。あと、2月頭に出版予定だという賢子様の物語(これは作者は違いますが)も読んでみたいです。

読みたい本がめちゃくちゃたくさんある……