徒然なるままに

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色弱に生まれて損したこと、得したこと(著 シンプリストやまだ)

タイトル:色弱に生まれて損したこと、得したこと: 生まれてきて本当によかった!!色弱は20人に1人の特別な才能!(色覚異常、多様性、カラーユニバーサルデザイン、マイノリティ、色盲、CUD)

著者:シンプリストやまだ

評価:★★★★★

 

色弱、という言葉は知っていましたが正直、自分とはかかわりのない世界だったので、詳しいことは何も知りませんでした。ただ、かかわりがないからって知らなくていいってことじゃないんですよね? そもそもかかわりが本当になかったのか、それとも私が知らないだけで回りにいたのかな、その時私は傷つけるようなことを言っていないかな、と心配になってしまいました(といっても自覚できる記憶もないので、何もできないのですが(-_-;))

まず、色弱というのがどういう状況なのか、医学的な観点や実際の状況、遺伝に関しても詳しく書かれていてとても分かりやすかったです。

同じ写真や同じ風景を見ても、見え方ってこんなに違うのか、とびっくりしました。専門的な内容もありましたが、著者の経験した内容なども盛り込まれており、知識のない私にもすんなりと分かりました。

色覚判定はやった記憶がなったのですが……たぶん忘れているだけなのかな? という気がします。私が小学生だった時は廃止される前だったはずなので(-_-;) もしくは田舎過ぎてやらなっただけか。

色弱者であるがゆえの苦労もありましたが、同時に得したことやよかったことなども書かれていました。そのうちの得した内容が私にとって純粋に、本気で苦手な内容でしたので、いいな、と思いました。私は人の顔と名前を覚えるのが苦手で、たぶん見えているものの輪郭をとらえるのが苦手です(著者と逆ですね💦)。芸能人の顔がどうしても覚えられないとか、学生時代に生徒会長の名前はともかく顔がさっぱり覚えられなかったり(どころか先生やクラスメイトの顔と名前が一致しなかったり……)……というのを思い出して若干へこんだのは、私です(-_-;)

ただ、実際問題、著者はポジティブにとらえている部分も多かったですし、今は配慮されたグッズも多く売られているようですが、苦労する場面も多いようです。信号機の色がわかりづらかったり、黒板に書かれた文字が見えづらかったり(それもたぶん症状にもよるようですが、著者は赤が読みづらいようです)、美術の時間での課題がうまくできずに怒られたり……ほかにもいろいろと。私には想像することしかできないですが、そういう想像力を養いたいな、と思った一冊でした。