タイトル:妖怪姫、婿をとる 〈妖怪の子預かります〉
著者:廣嶋玲子
評価:★★★★★
長い時を生きる妖怪と人間、華蛇族は恋をして初めて一人前になると言われていますが、だからといってすべての恋が推奨されるわけではないみたいです。
初音の乳母が人間との恋を大反対し、久蔵に3つの試練を課しました。その試練とは3人の子妖怪を預かり、そして、きちんと務めを果たすこと。はじめに預かった貧乏神の子、次は蜘蛛妖怪の子、そして、影法師の子、みんな個性がありました。そして、怠け者の久蔵が大切な子をめとるために、変わっていくのはとても気持ちよかったです。
そして、おまけ?になるんでしょうか、3人の大妖怪に仕えている3人の妖怪たちが集まって、愚痴を言いつつ飲み明かす、というのも面白かったです。主に対する愚痴や、まさかの奥様の存在とか、話の雰囲気が前半と後半で変わって言うので、とても読みやすかったです。