タイトル：再会の約束プロジェクト
著者：我那覇アキラ
評価：★★★★★
十年後に再開できることを願い、望んで「タイムカプセルを埋めよう」という提案がなされた、そこから始まる非日常の物語。
タイムカプセルを埋めることを約束したメンバーが全員、毎日同じ夢を見ます。十年後にタイムカプセルを掘り返すときの夢、同じ場面、同じ状況、そして、それぞれの視点での夢。だから、同じ夢でも見ているモノが違うんですよね。
そんな不思議な夢の中でその十年の中で殺された人がいる、それがすべての始まりでした。殺された人間を守ろうと行動し、調査をしていくと未来が変わって殺される人も、日付も変わってしまう。たまに、殺される人がいない未来もあるけど、ちょっと気を抜くとすぐに誰かが死んでしまう。
現実での調査、夢の世界で知る未来の出来事。しかも、現実世界で「○○を調べよう」と思った内容の調査結果を夢の中で知ることができるという不思議設定。
きっと真実が明らかになった世界ではだれも殺されない、でも、それを望まない人がメンバーの中にいて（裏切Xなんて呼ばれていますが、別にその人、悪いことは何もしていないんですよね……(;^_^A））、真実も予想ができなくて、どんどんと物語の世界に入り込んでいきました。
タイムリープに近いけど、ちょっと違う、不思議な力が作用しているけど、完全にありえないと言い切るほど奇抜でもない、そういう話なので、かなり没入しやすかったです（単純に私好み、とも言えます(^^♪）
裏切りXも、真犯人も私には最後まで予測がつかなくて、というより立てていた予想が外れた、とも言えます。特に裏切りX。マジでこの人？？？ と呆然としました。すべて読み終わった後では、ああ、この子か、と納得しましたけど、読んでいるときには予想が外れるたびに「じゃあ、なんなんだーーー！」と思いながら読んでました。
これは、没入度はかなり高かったです。私も「約束の再開プロジェクト」のメンバーになれたかのような感じでとても楽しかったです。
この方の出している本、ほかも読んでみたいなと、思っています（読みたい本が溜まっていく……(´;ω;｀) 楽しいけど、時間がない(;^_^A）
