徒然なるままに

本の紹介や、シェイプアートなどなど、その時々ではまっていることをご紹介します★

鵼の碑

タイトル:鵼の碑

著者:京極夏彦

 

京極夏彦の最新刊、なんと17年ぶりの新刊のようです。私は京極夏彦にはまったのは最近なので、そこまで開いた感じはしないのですが、17年ってすごい……

今回、読みながら、「あれれ?? 見覚えがあるような???」といろいろと考えてしまいました。そして、短編集(番外編集)の中にあったいくつかの話とつながっていそうです。たぶん……それを見直したわけではないですが、その話を読んだときに、明らかにこの話の裏話かな、という話の中に、まったく覚えがないんだけど、という話がいくつか出てきていました。しかも調べても出てこない(それを読んだときはまだ子の最新刊は発売されていなかったので)話がいくつかあって、おそらくそれがこのストーリーの前日譚なのだと思います。

そのストーリーのおぼろげな記憶を思い返しながら読んでいましたが、これ、私はせいぜい半年とか一年ですが、発売したころに見た人だともう覚えていないんじゃ……(-_-;) と思ってしまいました。

いろいろな方面から真相に迫る、というのはいつもの流れですが、その中で今回は京極堂の憑き物落としに咲かれている部分がとても少なかったです。なので、最後の章近くになっても憑き物落としになりそうもないので、今回はないのかな? とちょっと残念に思っていたところで、しっかりと最後にすべての謎を拾い上げてくれました。

いろいろな陰謀説なんかがささやかれていましたが、そんなものではなくて、最後に出てきた真実は、「え? うそでしょ??」というものでしたが、さすがは京極堂さん。しっかりと分かりやすく解説してくれました。

でも、真相はわかっても、京極堂にも憑き物が落とせなかった人がいて、とても切ない終わり方だな、と思ってしまいました。