タイトル:後宮の検屍女官
著者:小野はるか
漫画を読んで、続きが気になって原作の小説を読んでみました。面白かったです。
検視についてはもちろん現代の知識もないのですが、それでも今ならきっと機械で調べるんだろうな……とかキットがありそう、というようなものも、舞台になっている世界が昔の中国のような雰囲気なので、当然機械でパパパっというわけにはいかないようですが、でも、遺体の声を読み取って真実のかけらをつかむ話です。検視官(?)はぐうたら女官で、検視の時だけ覚醒する女性なのもギャップで思わず目を白黒させていました。
短編集なのかと思ったら、ちゃんと一つのつながりのある事件でした。
途中で殺人の動機、というか、すべての始まりの死王について、もしかして、と思うこともありましたが、同時にいや、でもどうやって??? と思ってしまい、ありえないよな、と思っていたのでその抜け道? にはちょっとびっくりしました。
女官であり検視官でもある女性と美貌の宦官のペアが楽しみです。