著者:青柳碧人
評価:★★★★
赤ずきんちゃんの探偵シリーズ第2弾。この著者の話は、日本昔話になぞらえた謎解き物語も好きなので、kindleのアプリに出てきたおススメ本で見つけて即お気に入りに入れました(*'▽')
ちょうど京極夏彦を読んでいるところだったので、とりあえず一作(魍魎の匣)を読み終わってから即購入読破しました。
このシリーズは海外発の童話をモチーフにしています。
タイトルからわかる通りですが、メインは赤ずきんちゃん(この子は前作でも主人公でした!!)とピノキオです。ピノキオといえば噓をつくと鼻が伸びる木の人形。今回はそのピノキオの特性をいろいろな場面で利用していました。
そして、このストーリーは短編連作集なので、章ごとにメインとなる物語が異なります(当然赤ずきんちゃんとピノキオはすべてに出てきますし、ほかにもいくつかの物語に出てくる登場人物もいます)
このシリーズの赤ずきんちゃんといえば、
「○○はどうして××なの?」
「■■はどうして◇◇なの?」
「あなたの犯罪計画はどうして、そんなに杜撰なの?」
っていう名ゼリフですよね(^^♪ 私、あれ好きです。だって、あれが謎解きの合図だもの♬♬
第一章 目撃者は木偶の坊
この話は、親指姫がメインでした。親指姫が経営しているサーカス団で起きる殺人事件を解決する赤ずきんちゃん。容疑者だったのに、サクサク解決する赤ずきんちゃんの頭脳……私も欲しい(^^♪
この本では始終そうではありますが、ピノキオの役回り不憫すぎる。
第二章 女たちの毒リンゴ
これは、タイトルからも想像つくと思いますが白雪姫の物語です。(私はタイトル見た瞬間に「白雪姫!!」と叫びました(*'▽')
意地悪な継母の過去の話も出てきて……そしたら、想定外! 白雪姫メインだと意地悪だし、怖いわ!! でも、基本能力が低い継母( ゚Д゚) 笑いました。そして、謎解きの結果に戦慄。そっちが怖いわ!!!
第三章 ハーメルンの最終審判
ハーメルンの笛吹き男がメインですね(といっても本人出てこないけど……)
絶体絶命の大ピンチ、もうだめかと思ったけど……何とか食い止められてよかった。魔法ってすごい!
幕間 ティモシーまちかど人形劇
第三章で赤ずきんちゃんが見た人形劇の舞台原稿かな? と思います。
文字のテンポや言葉の流れなどから、私読みながら歌ってました。マジで、声に出しているわけじゃないし、メロディーがわかるわけでもない(だって、メロディーではなくただの文章よ? 音楽が乗っているわけじゃないのよ???)のに、なぜか頭の中でメロディーのって歌う私。なぜかこの章を読んでいるときは大体、ラララ~~~と謡っている印象。え? すご……と思いました。
ただ、この人形劇が本編に関係あるの? と思ったのですが、第四章はこれがないと始まらない(^^♪
第四章 仲良し子豚の三つの密室
タイトルからわかる通り、「3匹の子豚」が舞台です。そして、白雪姫の継母の過去語りにちょっとだけ出てきた魔女やハーメルンの笛吹き男に出てきた動物の仮面をかぶった音楽隊(これも童話キャラよね)なども出てきて、最後の敵と戦います。
3匹の子豚、怖いわ!! 仲良しということばを返上しろ!!
100年若いまま生きている子豚(子豚?????)、一番まともそうだと思ってたのが……一番怖かった( ̄▽ ̄;)
最後には、まるーく?おさまってよかったです(^^♪
長々と語っていて、どう考えても大好きだろ、なぜ評価が4なんだ? と思っている方もいるかな~と思うので、ちょっと補足しますと、この小説めちゃくちゃ面白かったです。最高!! でも、私が★5を付ける条件(小説のみ)は、私の意識が完全トリップすること。で、この話は面白かったけどトリップまではいかなかったので、実質評価は★4.5(大好き度から行くと、★5も4.5もあまり変わらないんですけどね)
読んでたら、赤ずきんちゃんの前作、再読したくなりました(^^♪
読みたい本が途切れた時の一瞬を狙って再読したい。でも、しばらくは来ないだろうな、と思います。なんせ、読みたい本が溜まってます(^^)/
次も京極夏彦(この方の本はたぶん、そこそこ時間がかかりますし)を読む予定です。