徒然なるままに

本の紹介や、シェイプアートなどなど、その時々ではまっていることをご紹介します★

黙秘犯(翔田 寛)

冤罪犯に次いで読んだシリーズ第2弾。

最初から最後まで黙秘を貫き通した男。過去に傷害事件を起こしていた倉田が執行猶予中に起こした事件、でも、過去の倉田の事件も含め違和感だらけで……という話でした。

倉田という男性が歩んできた人生は想像もできないほど過酷で、幼いころに両親と死に別れ、引き取ってくれた親戚は最低最悪な人間で……しかも、そのせいで唯一の家族の妹が自殺してしまって……って救いがない ( ;∀;)

でも、それでぐれるんじゃなくて、守れなかった妹への後悔を抱えて懸命に生きてきた男。めちゃくちゃ格好いい!!しかも、過去に起こした傷害事件も、そして、今回の殺人事件も、どちらも妹とどこか似た面持ちを持つ二人の女性をかばっていただけで犯人じゃなかった……これこそ、正真正銘の冤罪事件(^_^;) しかも犯人の女性のほうも、どちらかというと正当防衛……でも、たとえ正当防衛でもばれるとまずい事情があって、それをすべて組んだうえでの黙秘。警察側が真相に気づいても結局最後まで黙秘を貫いていました。守り方としては正しいかな? 間違ってるって気もしなくもない。でも、最後まで貫く強さがめちゃくちゃ格好いい♡って思ってしまいました♪♪

メインの事件は犯人捕まってもいいことないな……正当防衛だし、しいて言うなら被害者(強姦事件の犯人だし)が一番ヤバい、と思っていましたが、その共犯者……というか主犯かな? が捕まってくれたのは爽快♬でした。

それを落とすのが一番大変。馬鹿みたいに権力ばっか持ってるし(本人の権力じゃないけど)、悪知恵ばっか働くし。でも、最後に言い逃れができない証拠が見つかってよかった。あの男が野放しになったら……ダメでしょ! と思ったので。もし、野放しになっていたら、最後の最後で後味最悪の物語になってたかもしれないので、この終わり方は大満足です♪