徒然なるままに

本の紹介や、シェイプアートなどなど、その時々ではまっていることをご紹介します★

妖たちの四季 〈妖怪の子預かります〉(著 廣嶋 玲子)

タイトル:妖たちの四季 〈妖怪の子預かります〉

著者:廣嶋 玲子

評価:★★★★★

 

妖怪の子預かりますのシリーズ第3弾は、短編連作集です。タイトルの通り四季にちなんだ四つのお話でした。

遊び人なのに、なんか恋愛とか結婚とかに夢見てそうな久蔵に訪れる恋物語を描いた春の物語。久蔵はいずれ千弥や弥助の秘密や妖怪について知ることになるだろうな、と思っていましたが、これはその第一歩かな??? 恋に夢見る猫姫様と遊び人というまさかの組み合わせでしたけど、なんかお似合いかも。この二人の今後も見れると思うと面白くなってきますよね。

弥助のことが大好きな二人の子妖怪、津弓と梅吉。妖力もたぶん身分も全然違う彼らの初めての悔恨とたぶん、生涯の友の出会い。なんとなくいたずらっ子に振り回されるあやかしたちの未来が見えるような気がしました💦

秋は、弥助を大切に思っているウサギの妖怪玉雪。彼女が生きているかも死んでいるかもわからない弥助を探している時に出会った邪にまとわりつかれている少年と玉雪の話。

そして、冬は弥助の養い親、千弥と奉行所の親玉、月夜公の出会いから、はぐくんだ友情の物語。千弥の生まれはまさかなものでした。そして、能力も。噂だと言われていた悪妖怪の過去ってどんなものかと思ったら、人もあやかしも変わらないんだなーと思うようなものでした(-_-;)

今までの謎がいろいろと解ける四季の物語。とても面白かったです。そして、これからもいろいろな妖怪が出てくるでしょうし、それがとても楽しみです。

この方の描くファンタジーの世界観は、悲しいこともあるけど、同時にホンワカしていて、とても好きです。