著者:遠藤遼
清少納言と紫式部の物語。今回は、和泉式部まで関わっての大騒動!
それぞれの騒動は、まあ、日常+αで面白かったのですが……この話の清少納言や紫式部も好きですが、和泉式部……一瞬、「え? こういう人?」と目が点に。でも、こういう女性が男性にモテるのか……そして、清少納言の随筆や紫式部の小説と同じように、和泉式部にとって恋が作品? 言い方がアレですが、命をかけて行う人生そのものの印象が……まあ、言われてみればそうか。あれだけの浮き名を流した人だし……中には天皇の子息二人(兄弟!)もいたみたいですし、ね。
和泉式部は今描いている『絵で見る百人一首』の第二巻に入れる予定なので、ある程度調べて絵も描いていましたが、すごい人の印象でしたけど、もっと妖艶な美女……女性からは尊敬を受けるかやっかみを受けるかのどちらかかな,という印象でしたが……この性格だと、やっかみはあっても、ちょっと違う印象を持ちました。これはこれで好きですが。
一巻で慣れたからか、二巻はそこまで大きな戸惑いはなかったです。
ただ、この小説の道長、「人が小さい」……多分時代が混ざった分、まだ成熟していばいからなのかもしれませんが、もう少し慎重な印象を持っていたのですが……。ストーリー紹介にあった、清少納言流罪……何があったのかと思いましたが、え? マジで? 本気??? そんな理由で? 本巻の最初の方でも流罪にあった男性がいましたけど……その理由も「道長様……正気?」と思いました。
次は何を読もうか……紫式部繋がりで、平安あやとき草子、かな?
設定が気になりますが、せっかくなのでこのシリーズと繋がりがあればいいのに、とちょっと思ってしまいます。史実に忠実な小説だと作者なりの世界観が決まっているので、同じ作者の作品は同じ世界観で語られることが多いですが、今回は創作が強いので、どちらに転ぶのだろう……。私は結構、同じ世界観の別主人公、というのが好きなので、この流れではちょっと期待してしまいますが💦 どうなんでしょうね?