タイトル:平安姫君の随筆がかり 一 清少納言と今めかしき中宮
著者:遠藤遼
同じ時期に後宮にはいなかったはずの清少納言と紫式部(清少納言の主、定子と紫式部の主、彰子は同じ時期に後宮にいなかったので……なんせ、定子が下がっている時に彰子上がって、定子が戻ったら彰子が下がる……という道長の策略があったので💦)の二人が同じ時期に後宮にいて、関わりがあったなら……のもしもの話。この二人、どうやってかかわりを持たせるのかと思ったら……定子と彰子の年齢差かなり縮まっていました。定子十七歳ですが、彰子はすでに入内していますし、源氏物語の終わりにちかくなっていました。紫の上が亡くなったあたりを新刊として作中で出していたので。あと,道長右大臣。私は平安時代は好きですし、紫式部も好きですが史実をよく知っているというわけではなく全ては小説からの知識なので一瞬考えてしまいました。「道長って左大臣イメージが強いけど……定子が十七歳なら、そうか……まだそこまで登れないのか……」と。
清少納言はかなり傍若無人……道長を蛇蝎の如く嫌っていて、かなり容赦ない💦 あと、紫式部と天敵? 源氏物語は好きですが、紫式部には幻滅(道長の後ろで小さくなっていて、「一も書けない」と言っているから?)したみたいですが、同時に認めていて、助手に任命(確かに頭の回転で清少納言についてこれるのって紫式部くらいか)。
まあ、事件と言っても後宮の中での日常的な謎って感じですが、大、大、大好きな定子「いとをかし」な物語を語るために(もちろんそれだけじゃなくて、大切な人たちのため,というのもありますが)首を突っ込む清少納言と巻き込まれる紫式部。この二人のやりとり好きです❤️
史実をよく知る人からすると邪道(ただ、読む前からわかってるから、そういう人は買わないか……)かもしれませんが、私は好きです。
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