タイトル:平安あや解き草紙 ~その姫、後宮にて天職を知る~
著者:小田菜摘
平安時代の物語……ここのところ別の本を時間変えて読んでいたからか、めちゃくちゃ久しぶりにその世界に触れた気がします(-_-;)
東宮妃となる予定だった藤原伊子。直前に父親が天皇の怒りを買ってその話が立ち消えになってしまいました。でも、その後、一人の夫も持たず……と世間に言われていましたが、実はたった一人、恋人がいましたが、ある誤解から分かれることに……
そんな伊子が尚侍として出仕することに……初めは天皇に入内を……との話が出たのですが、16歳の天皇と32歳の伊子……天皇は、幼いころに伊子にかかわりを持ち、片思いをしていたようですけど。あれですね、子供が幼稚園の先生を好きになって結婚する~~~といって、ほほえましいな~と思っていたら実は十年以上たって用事が少年→青年になってからも好きだったという、笑えない話(-_-;)
まあ、天皇家に入内するには乙女でないといけない時点で資格はないのだけど。だってあの時代に過去に恋人がいたって、そういうこと、ですよね???
まあ、それでもめたこともあり、伊子は尚侍(ただし后候補ではない)として実務につくことに。しかもそこでかつての恋人と再会をし、別れた原因となった誤解を知り……しかも宮中で起こる事件を一緒に解決することに……
この二人の恋愛模様、お邪魔虫の天皇陛下(ちょっとひどいけど……)、天皇の后で唯一年齢的にお似合いだけど、一番敬遠されている右大臣の娘の女御(もう一人女御がいるのだけど、そちらは八歳の幼子なので。夫婦というより遊び相手かな?)彼らのかかわりもまた面白いです。
後、一番笑ったのが、初めの方で知った、若き恋人たちの誤解です。昔の恋人たちは歌を送りあうけれど、歌の制作が不得手な人は過去の歌から引用する場合もあって、今回はそれが小野小町の歌で……
お前、よりによって年上の恋人にこれを送るのか? 正気か??? と思いました。百人一首の中でも絵を描いたものだったので、余計にびっくりです。意味知っているだけに……これを、後朝の歌で贈るって……最も全く別の意味で贈ったみたいなのですけど、一言、「わかるか~~~~!!」
※これはPowerPointで描いた神谷のイメージイラストです。参考程度に。
全八冊、購入予定です。今は、冊数によってポイントが倍増のキャンペーン中で、これらもその対象なので、まとめて買ってしまおうかなと思っています。1冊目は以前のキャンペーンで買ったのですが、面白いかわからないのに八冊全部は買えなかった……