徒然なるままに

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 失われたものたちの国

失われたものたちの国 〈失われたものたちの本〉シリーズ

タイトル:失われたものたちの国

著者:ジョン・コナリー

 

リアルが忙しかったのと、web小説や漫画に浮気していたのとで、読み終わるのに一週間以上かかってしまった……

先日読んだ「失われたものたちの本」の続編です。失われたものたちの本のラスト……デイヴィッドが再び、あの世界に戻ってから数十年ほど経った頃の物語のようです。

主人公は、交通事故がきっかけで植物状態となってしまった娘とともに、ケア施設にやってきました。その施設は、デイヴィットが最後まで暮らしていた家のすぐそばで……というより、そのケア施設自体が、デイヴィッドが書いた「失われたものたちに本」という本の印税で運営されていました。

一生目を覚まさないかもしれない……そんな娘の看護……というより、娘に話しかけ続けることに疲れていたセレスは、変な植物から逃げているうちにあの不思議な世界に迷い込んでしまいました。そして……そこで、木こりの助けを借り、巨人やら、せせらぎの精やら……色々な、人々と出会い、関わり……というか時には襲われたりもしながら元の世界に戻るための旅を続けてきました。もちろん、若返っていたデイヴィッドとも出会っています。

そして、復活したねじくれ男……最後の最後、セレスはねじくれ男の手を取ってしまうのではないか、そんな気がしてしまい、ハラハラしました。

ラストは、実際のところは不明ですが、なんとなく、一つの希望が見出せました。よくある、「どう思う? 最後はみんなで決めてね」に近い終わりでしたが、たった一つの希望の光が見える終わり方で、わたしは好きです😄

 

あとがきに作者が、続編は元々は書くつもりがなかった、と書いていましたが、たしかに、前作が終わった時点で、すでに続編の存在は知っていましたが、あの終わりでどんな続編につながるのかわからなかったので、「ああ、こうなるのか」とスッキリしました。わたし的には前作の方が好きですが、これも面白いかな,と思いました。

それにしても、これ、児童書なんですよね?

なんか……日本人作者の「児童書」と外国人作者の「児童書」ってこんなに違うんだな、と再認識しました。ハリー・ポッターもそうですが……翻訳をすれば言い回しが難しくなる,というのはわかっているのですが、難しいとか以前に物語の傾向が違います(どっちが面白くてどっちが面白くないって話ではないです。わたしはどちらも好きですし)

国民性の違いなんですかね?